海外送金

海外送金の比較

海外送金 今までは銀行や郵便局など金融機関で、海外送金をするのが一般的でしたが、 2010年4月1日「資金決済法」という法律が施行され、少額であれば銀行以外でも可能になりました。 そのため、さまざまな海外送金サービスが開始され、どれが自分にあったサービスかの選択が難しくなってきています。 そこで、ここでは、日本からカナダへの海外送金についての代表的なサービスを比較検討していきます。

3つの海外送金方法

ここでは、以下の3つの海外送金の方法に注目し、どういうときにどの送金方法が向いているかを述べます。

送金方法 現地銀行口座 手数料 為替レート
銀行間の送金 必要 2000~6000円+中継・受取手数料 良い (TTSレート)
JCB送金名人 (留学生向け) 必要 525円 良い (+1.6%)
SBIレミット 不要 880~1980円(送金額によって異なる) 良くない (マネーグラム社のレート)

結論から言うと、

が良いです。
まず、SBIレミットでは、現地銀行口座がなくてもMoneyGramというサービスに加盟している店舗にて送金の受け取りができます。 次に、留学生向けのサービスである JCB送金名人では、525円というとても安い送金手数料で送金ができます。ただし、送金限度額は月50万円となっています。 また、送金額が大きくなると送金手数料より為替レートの方が重要となります。 送金手数料は送金額に関係なく一定ですが、為替レートは送金額が大きくなるほど受取金額に大きな影響を与えるためです。 そのため、高額を送金する場合は、為替レートの良い銀行間の送金が向いています。

その他の送金方法

上記の方法以外にも様々な送金方法があります。その代表的なものに、Paypalによる送金や、セブン銀行による送金ですが、 次の理由により割愛しました。

Paypalによる送金
Paypalは、インターネットを利用した決済サービスです。 日本とカナダでそれぞれアカウントを作成すれば送金は可能ですが、 残念ながら2012年5月現在、日本のPaypalは銀行から入金に対応していないため、日本からカナダへの送金には向いていません。 ただ、カナダから日本へ少額を送金する場合は、有用な選択肢です。

セブン銀行による送金
セブン銀行の海外送金サービスは、 セブン-イレブンなどのATMからウエスタンユニオン取扱店に海外送金できるサービスです。 SBIレミットと同様、カナダ現地に銀行口座を持っていなくても海外送金ができます。 ただ、2012年5月現在のシュミレーションの結果、送金手数料・為替レート共にSBIレミットの方が良かったため、 ここでは割愛します。


銀行間の送金

留学やワーキングホリデーで長期でカナダに滞在する場合、家賃を小切手で支払うためや お金の安全な保管場所として、通常、カナダの銀行に口座を開きます。 ここでは、カナダ現地に銀行口座があるものとして、日本の銀行からカナダ現地の銀行口座への海外送金について述べます。

海外送金の手続き

海外送金を取り扱っている銀行に行き(全ての銀行が取り扱っている訳ではない)、 銀行にある海外送金の申し込み用紙に送金先の情報を記入し、お金を支払えば完了です。 尚、その銀行に自分の口座を持っていれば、そこから引き落とすこともできます。

海外送金の手数料

海外送金の手続きは、どの銀行も似たようなものですが、海外送金の手数料は銀行によって異なりますし、少し複雑になります。 まず、海外送金の手数料は、以下のように3つあることを理解しておきましょう!

  1. 送金手数料
    送金元の銀行に払う手数料です。 送金額の大小に関係なく銀行によって定められた額を払います。
  2. 中継・受取り手数料
    送金の中継や受取り側の銀行に払う手数料です。送金人負担(送金時に払う)の場合と、 受取人負担(送金額が差し引かれる)の場合があります。もしくはどちらかを選択します。
  3. 為替手数料
    為替レートに含まれる両替手数料です。送金額が大きいほど手数料が大きくなります。

各銀行の手数料の比較

2012年5月現在、手数料は以下のようになります。ここで、ドルはカナダドルを、N/Aは、取り扱っていなか明記されていないことを表します。 また、為替手数料はある一時点での料金や、他サイトの記述を参考にしました。あくまで目安としてご参照ください。

銀行 方法 送金手数料 中継・受取り手数料 為替手数料(目安)
1ドルあたり
送金人負担 受取人負担
ロイズ銀行 ATM・インターネット 2000円 N/A 15ドル 1.6円
ゆうちょ銀行 窓口 2500円 N/A 通常 7ドル
更にかかる場合あり
シティバンク インターネット 100万円残高あり:2000円
100万円残高なし:3500円
N/A 不明
10~30ドルが目安
1円
窓口(含む郵送) 4000円 1500円
三菱東京UFJ銀行 窓口 普通扱:4000円
至急扱:5000円
3000円 1.6円
テレビ窓口・インターネット 3500円 N/A
三井住友銀行 窓口 4000円 2500円
新生銀行 窓口 4000円 N/A 1円

ロイズ銀行は、事前登録が必要。登録には書類の郵送など含め10日程かかります。
シティバンクは、シティバンクの口座に100万円以上の残高があり、インターネット送金の場合が2000円となります。 また、月間平均総取引残高が50万円を下回ると口座維持手数料が2100円かかります。 ただしeセービング口座の場合は無料です。

以上より、


JCB送金名人

JCB送金名人」は、 海外在住の留学生に対して、電話やインターネットで海外送金するサービスです。 破格な手数料が特徴のこのサービスですが、いくつか制限があり、申し込みからご利用まで時間がかかりますので 注意が必要です。

手数料

送金額に加え以下の費用がかかります。また、受取先の銀行によっては、受取手数料がかかる場合があります。

制限

申し込みから送金までの逃れ

申し込みから送金までの流れは以下のようになります。

  1. 申し込み
    送金者が申し込みをします。
  2. IDカード発行
    申込書受付後、通常で3~4週間後にIDカードを発行し郵送されます。
  3. 送金のご依頼
    お手もとにIDカードを用意し、インターネット(パソコン・携帯電話)または電話で送金依頼します。
  4. 受取り
    ご依頼から3~5営業日後に海外受取先口座に着金されます。
  5. お支払い
    利用明細書が送付され、指定した送金者の口座から自動振替されます。

ここでポイントは、初回の手続きであるIDカード発行まで、3~4週間かかる事です。 そのため、急ぎの送金には向きませんが、初回の手続きさえ終われば、 電話やインターネットで簡単に海外送金ができるため便利です。 尚、手続きの詳細は、JCB送金名人のお申し込みからお支払いまでの流れをご参照ください。

SBIレミット

SBIレミットの海外送金サービスは、 日本から世界各国のMoneyGram社の取扱店へ送金、そして受け取りができるサービスです。 パソコンや携帯から送金の手続きができ、カナダ現地で銀行口座がなくてもお金を受け取る事ができます。 受取拠点は、MoneyGram社の取扱店 です。カナダの場合、Canada Post (郵便局)が主な取扱店になります。

手数料

送金手数料は、送金額によって異なり、以下の通りです。

送金額 手数料
1 円 - 30,000 円 880 円
30,001 円 - 250,000 円 1,480 円
250,001 円 - 送金上限額※ 1,980 円

※1回で送金できる金額は、1万米ドル相当までとなります。1ヶ月あたり送金できる金額は、原則として150万円まで、回数は20回までとなります。

また、送金額の受取通貨への換算レートは、マネーグラム社が設定した為替レートが適用されます。 現在の手数料、換算レートや受取金額については、送金シミュレーションで 確認できます。

申し込みから送金までの逃れ

申し込みから送金までの主な流れは以下のようになります(インターネット送金の場合)。

  1. 会員登録
    オンラインで行います。
  2. ウェルカムパッケージの受け取り
    宅配便で送られます。会員サイトログイン用のユーザーネーム、仮ログインパスワードが記載されてます。
  3. インターネットによる送金
    インターネット送金用銀行口座に入金し、会員サイト上から送金依頼します。
  4. レファレンスナンバーを受理
    送金完了後、手数料、換算レート、現地での受取金額、Reference Number(リファレンスナンバー)がメールで送られます。
  5. 受け取り
    カナダの受取拠点(上述)でお金を受け取ります。その際、リファレンスナンバーと身分証明書が必要となります。
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