役所手続き

住民票

住民票はあなたの住居を証明するものであり、現住所の市区町村に届けられています。 留学やワーキングホリデー(ワーホリ)でカナダへ渡航するにあたっては、次の2通りがあります。

住民票をそのままにすると、日本国内に住んでいるとみなされるので、 年金・健康保険の保険料や住民税を支払う義務が継続して発生してしまいます。 つまり、日本から離れていても税金や保険料を毎月払わなければなりません。 その為、税金を支払いたくない場合は住民票を「抜く」必要があります

住民票を抜くと、年金、健康保険、住民税にそれぞれ影響がありますが、 それらについては下の各項目で述べます。 具体的に、各市町村の役所に「国外転出届」を提出すると、 住民票を抜くことができます。尚、国外転出届は、海外転出届とも呼ばれています。 手続き方法は、各市町村の役所によって異なる場合がありますので、届出の前に一度、 役所にお問合せください。基本的に渡航先の詳細な情報などは必要なく、簡単に終わります。 尚、住民票を抜くと、住民票の発行はもちろん、印鑑証明も発行できなくなります。 これらの書類が必要な手続き(自動車の名義変更や廃車手続きなど)がある場合は事前に済ませておきましょう。

また、国外転出届は、代理人による提出も可能です(代理人が同一世帯の方以外の場合、委任状が必要となります)。 もし、提出し忘れて既にカナダにいる場合は、家族の方にお願いすると良いと思います。


健康保険

日本に住む国民は何らかの健康保険に加入し、保険料を払うことが義務付けられています。 そのため、学生の方や会社を退職された方は国民健康保険に加入しているかと思います。

留学やワーキングホリデーでカナダに滞在するため、国外転出届を出し住民票を抜いた場合、 国民健康保険の加入義務はなくなり、保険料を払う義務はなくなります

住民票を抜かなかった場合、保険料を払い続ける必要があります。 2001年より、海外での治療も国民健康保険が適用されるようになったので、 留学やワーキングホリデーでカナダに滞在したとしても、保険料を無駄に払い続けている訳ではありません。 しかし、海外で治療受けた際、医療費の全額を一時的に自己負担する必要があります。 そして、その医療機関に「診療内容明細書」「領収明細書」を作成してもらい、 日本で保険給付のための請求手続きを行うことによって 健康保険の負担分を受け取ることできます。

海外旅行保険と違い、国民健康保険には死亡時に保険金は出ないですし、物損や盗難など、 病気・けが以外の損害を補償してくれるのは海外旅行保険だけです。 そのため、住民票を抜き国民健康保険を解約し、代わりに海外旅行保険に加入することがオススメです。


国民年金

日本国内に住所のある20歳から60歳未満のすべての人は国民年金へ加入し保険料を納めることが義務付けられています (厚生年金に加入している人は自動的に国民年金に加入・納付していることになります)。 この40年間のうち、25年以上保険料を納めていれば、65歳以降一生、年金を受け取ることができます。 この年金の額は一定ではなく、保険料を納めた期間によって変わってきます。 つまり、40年間きちんと収めた人は満額年金を受け取ることができ、保険料を収めていない人ほど 給付される額は少なくなります。

さて、先ほど、国民年金は、"日本国内に住所のある"人は保険料を納める義務があると述べました。 では、ワーキングホリデーで日本に住所がない人、つまり、住民票を抜いちゃった人はどうなるのでしょう? その場合、保険料を収める義務はなくなり、収めても、収めなくても良い状態になります。 具体的には、次の2つから選択することとなります。

国外転出届を出し住民票を抜き、任意加入(後述)もしない場合、 保険料を納めなくて良くなります。 ただし、お爺ちゃんお婆ちゃんになってから貰える年金の額が少なくなる訳です。 前述しましたように、25年以上保険料を納めていなければ、年金を受け取ることができません。 ただ、海外に居住していた期間というのは、特殊であり、 保険料を払っていなくても合算対象期間(別名、カラ期間)として、 受給資格に必要な期間として加算されます。 つまり、国外転出届を出し住民票を抜いた場合、将来貰える年金の額は減りますが、 年金の受給資格には影響はありません

少しでも多く年金を受け取りたい場合は、 国外に居る間でも、任意で保険料を支払い続けることが可能です。 これを任意加入といいます。 カナダ滞在中は、家族に代わりに納付してもらう他、銀行口座からの自動引き落しもできます。 また、2008年からはクレジットカードでの納付が可能になりました。 支払方法については、管轄の区役所の担当者に確認しましょう。 更に、保険料納付の時効は2年間(注意)となっているため、 カナダでの留学やワーキングホリデーを終えた後、 支払わなかった保険料を2年以内(注意)なら後から支払う事も可能です。

(注意)
2011年8月4日に成立した「年金確保支援法」によって、 時効前の2年分と時効後の8年分を含めて10年前まで遡って納めることができる「納付可能期間の延長制度」ができました。 ただし、この制度は恒久的ではなく、3年間の時限措置となっていて、2012年10月1日までの間で、 政令で定める日から実施される予定です。


住民税

住民税は、1月1日に住所がある市区町村に対して支払う税金です。 前年の1月から12月までの所得に対して課税され、 6月に請求がきます。 サラリーマンの方など給与所得者は、6月から翌年5月までの年12回に分割して支払うため、毎月給料から天引きされているはずです。 給与所得者でない方は、一般的に6月に各市町村から納付書が送付され、4回に分けて支払う事になります。
住民票を抜き、1年以上日本を離れる場合は、非居住者とみなされ住民税は免除されます。 1年以上留学する場合や、1年間のワーキングホリデーの後、観光などで更にカナダに滞在する場合などで、 1年以上日本を離れる場合は、住民票を抜いておいた方が良いです。
ただ、既に請求されている住民税に関しては支払わなければなりません。 また、住民票を抜いた日が1月1日の前と後では、免除となるタイミングが違ってきます。 以下に2010年12月31日に住民票を抜いた場合と2011年1月1日の場合の例を以下に示します。

給与所得者でない場合

2010年12月31日転出 2011年6月に請求される住民税(2010年分)を支払う義務はない
2011年1月1日転出 2011年6月に請求される住民税(2010年分)を支払う義務がある

給与所得者の場合

2010年12月31日転出 2011年5月まで住民税(2009年の分割払い)は支払わなければいけない(※)
2011年1月1日転出 2011年5月まで(2009年の分割払い)を支払った上(※),2011年6月に請求される住民税2010も支払わなければならない

(※)退職する場合、一般に、2009年の分割払い分は、退社時に会社から一括で支払うことになります。

印刷ページこのページのTopへ